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ユーモアセンスと営業成績は比例する
ユーモアとビジネスの関係
仕事も家庭も順調な人にはある共通点があります。それはユーモアセンスがあることです。ユニークな発想や豊かな表現力は人生を色鮮やかにするのです。実際に、ユーモアとビジネスの関係が深いことは、様々な研究で明らかになっています。
・ユーモアが高い人ほど、営業成績が優れている(保険会社の営業担当者400人を対象に行った調査)
・遊び心があることをやっている人の方が圧倒的に成績が良く、ユーモアはビジネスに全く関係ないという人は成績が低い(PRESIDENT Online)
ユーモアはサービス精神の表れです。そして、サービス精神は相手を尊重する気持ちが根底にあってこそ生まれてくるものです。ユーモアのある人気者は人の輪の中心にいることが多く、周りの人たちからの信頼を獲得します。たとえ窮地に追いやられても、ちょっとしたユーモアを交えたコメントができると、周囲の人たちに大きな安心感を与えて、結果的に求心力がさらに高まります。ネガティブをポジティブに変え、重大な事象を克服するのに大いに役立つのです。
欧米のスピーチでは、早いうちに笑いを取ること、ユーモアセンスがあることは、トップスピーカーに必須事項として列記されています。自分はそういうキャラじゃないとか、恥ずかしいとか思ってしまうかもしれませんが、ユーモアがあれば仕事もうまくいくことは疑いようがありません。
ユーモアの定義
ユーモアを定義することは非常に難しく、様々な定義付けが行われています。ユーモアとは、基本的には人を笑わせる方法です。しかし、体を張ったり、ネタを作って笑わせることではなく、言葉や文章を使って人の心に訴えるようなおもしろさを醸し出すことです。また、悪い冗談や下品な言葉は、「ジョーク」であっても「ユーモア」とは呼ばれません。ジョークはたくさんの人を笑わせることができますが、誰かを傷つけているかもしれません。ユーモアはたくさんの人を笑わせて、誰一人傷つく人がいない。似ているようで、大きな違いがあるのです。
・ユーモア(英: humor、独: Humor, フモーア)とは、人を和ませるような《おかしみ》のこと。日本語ではこうした表現を諧謔(かいぎゃく)とも呼ばれ、「有情滑稽」と訳されることもある。
・元々ユーモアとは体液を意味する「フモール」という言葉だった。(Wikipedia)
真のユーモアとは単なる滑稽とは別物であり、人生の不条理や悲哀を鋭敏に感じ取りながら、淀みに浮かぶ泡沫と達観し、突き放し、笑い飛ばすことで、悲観主義に陥るのを退けようとするものです。したがって、ユーモアは苦しい状況に置かれたときこそ、最も真価を発揮するでしょう。
ユーモアセンスのある男性はモテる
英デイリーメールの報道によると、大脳の働きから「女性はユーモアのある男性が好き」との理由が判明したとのことです。
・女性の大脳はユーモアへの反応が強い分、ユーモアがあるかどうかによって未来のパートナーを選ぶ
・子どもで大脳の働きが確認されたということは、女性のこうした傾向が生まれもってのものだということを示す
一般的にも「会話上手な人はユーモアセンスがある」と言われますが、それは正しいのです。なぜなら、会話上手な人は自分だけの固定観念にとらわれず、相手の立場になって考えることができるからです。ちょっとした笑いがあることで、お互いを隔てていた心の壁が壊れて、打ち解けた気持ちになります。ユーモアで周囲を鼓舞すると、空気が和み、その場を支配することができます。度量の大きさを示すことで、「頼もしい」と尊敬を集めることができます。ユーモアは、ギスギスしていた心を和ませてくれる、いわばコミュニケーションの潤滑油のように働くのです。
ユーモアセンスを磨く方法
新しいことに挑戦してネタを増やす
ユーモアと強い関連を持つのが「創造力」です。独創性が求められるユーモアには柔軟な思考が不可欠であり、頭が固いこととは逆行します。物事を様々な角度からとらえられるからこそ、他人が気付かないおもしろさの種を見つけられるのであって、物事を一方向にしか見ることができない人には、それはできないのです。そのため、何事も特定の考えに固執せず、多くの意見を聞き、世の中にはたくさんの考えがあることを知りましょう。新しい情報を入れない、考えの合わない人を避ける、新しいことに挑戦しないなどをしていると、視野が狭くなり、ユーモアがなくなってしまいます。
私も独立開業当初は様々な異業種交流会へ足を運びましたが、そこには保険屋の綺麗なお姉さんから、見るからに怪しいおっさんまで、本当に多種多様な方々がいらっしゃいました。いきなりリトマス試験紙を取り出して見事に(?)アルカリ性を示した万病に効くという水を買いそうになったこともあります。でも、だからこそ、普通の人がなかなか経験できないおもしろい話のネタが増えていると実感します(おっさん、ありがとう)。
本を読んで語彙を増やす
最良の方法は「読書」です。ユーモアに必要な語彙を会得するだけでなく、アイデアを開発します。言葉をたくさん吸収すると、思いがけない場面で思いもよらぬ言葉が口をついて出てきます。また、知識をつけるとおもしろいことがどんどん言えるようになります。なお、インプットとアウトプットを訓練する場をお求めの方は、会員制コミュニティ「Presentation Mania(通称:プレマニ)」をぜひご活用ください^^
落語を聴いて話し方を学ぶ
個人的には、「落語」を聴くことを推奨したい。なぜなら、落語はユーモアで溢れているからです。だからこそ、落語は誰が聴いても世代を超えておもしろいのです。いわゆる仕事がデキる人は、専門的な難しい話でも、おもしろい例えを使って分かりやすく説明するのに長けています。そんなネタを増やし、おもしろい話し方を学ぶことができる落語は、間違いなくユーモアセンスの向上に役立つでしょう。
ユーモアは先天的な能力ではなく、身につけられる技術です。常に物事を多角的に見る発想を習慣づければ、仕事上でのアイデアもきっと今まで以上に豊かに生み出せるはずです。修理中のパソコンに対して「有給休暇中」、コピー機の紙詰まりを「しゃっくり」などといった具合に、普段の何気ない会話の内容を大袈裟にするとそこにユーモアが生まれます。
ソフトバンクの携帯はこんなに薄いと覚えておいてほしい。僕の髪の毛のようにね。(ソフトバンク社長 孫正義)
教える・売ることが職業の人たちへ、科学的根拠に基づいて人の心を掴む方法を伝授します。